ニュースを見ていましたら、「人食いバクテリア」というちょっと物騒なキーワードが出てきました。

「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」の今年の患者数が279人となり、過去最多となったことがわかりました。
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は主に「A群溶血性レンサ球菌」の感染によって引き起こされ手足の筋肉が急激に壊死し、多臓器不全などになることがあります。致死率はおよそ30%にのぼり、「人食いバクテリア」とも呼ばれます。

(JNNニュースより)






この「人食いバクテリア」、日本でも何回かニュースになっており、画像検索するとちょっと見たくない感じのものがたくさん出てくるので、ショッキングではあるんですが……

実は、「A群溶血性連鎖球菌」というのはごくありふれた菌でして、人間の皮膚などにいる「常在菌」のひとつとして知られています。



症状として最も多いのは「咽頭炎」というのどに感染した時の病気です。典型的な症状として、突然38℃以上の発熱、のどの腫れ、舌がイチゴのように腫れる、といったことがあります。また、しばしばおう吐することがあります。ほとんどの場合、熱は3〜5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は抵抗力の弱い子供の病気でよくあるようです。

このバクテリアが「人食いバクテリア」と呼ばれるのは「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」という病気を発症することがあるからです。劇症型溶血性レンサ球菌感染症が発症すると、手足の痛み、腫れから始まり、発熱があったり、血圧が低下するなどの症状が現れます。この症状は急速に重症化していくのが特徴で、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、多臓器不全などを引き起こし、ショック状態から死に至ることも多いそうです。

なお、咽頭炎とは違い、こちらの病気は30代以上の大人の発症が多いそうです。治療方法としては、抗生剤の投与が一般的です。

はじめに書いたようにA群溶血性レンサ球菌は「常在菌」であることから、感染を完全に防ぐことはできません。また「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」が発症するメカニズムもよくわかっていないようです。

予防方法としては、手洗いうがいや、マスクを着用するなど、一般的な対策が有効なようです。

人食いバクテリア」というのは、とてもインパクトのあるネーミングですが、あまりパニックにはならないほうがよろしいようですね。あと、やはり普段からの手洗いうがいは大切です

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